テニスはサウスポーが有利とされるスポーツ
サウスポー(左利き)の選手がスポーツで有利とされる理由は、相手にとって慣れないプレースタイルでプレッシャーをかけられる点にあります。
特にテニスでは、サウスポーの動きが右利き選手にとって予測しにくく、試合中にその影響が顕著に現れることが多いです。
テニスは一対一で行われる競技のため、相手の打球や動きに瞬時に反応する必要があります。
しかし、多くの選手が右利きであるため、サウスポーと対戦する機会が少なく、彼らの動きや戦術に慣れていない選手が多いのです。
その結果、左利きの選手が放つショットに対して、通常以上の適応力が求められます。
サウスポーの選手が右利き選手にとって特に厄介なのは、フォアハンドのクロスショットです。
左利きの選手がフォアハンドで打つクロスショットは、右利き選手のバックハンド側に飛んでいきます。
バックハンドは一般的にフォアハンドよりも打ちにくいとされており、右利き選手にとってはサウスポーの攻撃に対して劣勢に立たされるケースが多く見られます。
さらに、サウスポーのフォアハンドは角度をつけやすく、鋭いクロスショットが可能です。このため、右利き選手はコートの端まで追い詰められることが増え、守備に回る時間が長くなる傾向があります。このような状況では、右利き選手は攻撃に転じるチャンスを見つけるのが難しくなります。
サウスポーの選手が持つ最大の武器の一つが、その独特なサーブです。左利き選手のサーブは、右利き選手にとって普段のリターンとは異なる軌道を描くため、非常に対応が難しいとされています。
特にアドサイド(左サイド)からのスライスサーブは、右利き選手のバックハンド側に大きく曲がるため、返球するのが難しいショットの一つです。
また、サウスポーのサーブは、相手を外側に大きく振り出すことができるため、次のショットで有利な展開を作りやすいという特徴があります。たとえば、外に流れるサーブで相手をコートの端に追いやり、オープンスペースにフォアハンドを決めるという戦術が効果的です。このようなサーブを持つ選手は、試合の主導権を握りやすくなります。
さらに、サウスポーはキックサーブでも独特な効果を発揮します。右利き選手が慣れていない方向にボールが跳ねるため、リターンが浮きやすく、攻撃の起点を作りやすくなります。このように、サウスポーのサーブは試合の流れを変える重要な武器となっています。